一般的に「コレステロール」と聞くとなんか健康に悪い悪者のイメージを浮かべる方も多いかと思います。
しかし実はコレステロールには腸内細菌のように「善玉」と「悪玉」が存在し、それぞれ役割が違うのです。
コレステロールとは何なのか?善玉と悪玉の違いは?コレステロールが増えることによるリスクは?
コレステロールとは?善玉と悪玉は役割が違う!
コレステロールは基本的に脂質で構成されていてリボタンパクという細かい粒子に乗って人間の体中様々な場所に存在している物質です。このリボタンパクの種類によって善玉コレステロールと悪玉コレステロールに役割が分けられ、存在比率も違います。
コレステロール自体は細胞の生体膜を構成したり脂溶性ビタミンの代謝や胆汁の分泌など様々な仕事をしており生き物にとって重要な物質です。
善玉コレステロールとは?
善玉コレステロールはHDLコレステロールとも呼ばれ、血液検査の結果ではHDL-Cと書かれている欄で確認することができます。
この善玉コレステロールは悪玉コレステロールによって作られた有害な物質や余分なコレステロールを血管や細胞の壁からはがして肝臓へと回収させる役割をもっています。
数値としては40~119mg/dlが基準値とされ、これより低かった場合は注意が必要でお医者さんに相談するべきでしょう。
悪玉コレステロールとは?
悪玉コレステロールは別名LDLコレステロールと言い、血液検査の欄はLDL-Cの欄に記載されています。
悪玉コレステロールは全身に必要なコレステロールを運ぶ役割があってそれ自体はとても大事な仕事なのですが、善玉のように余ったコレステロールを回収する機能がなく運搬の途中で余ったコレステロールを血管の壁に貼り付けていってしまいます。そのため、それが積もり積もると血流をふさぎ、動脈硬化や血栓症などを引き起こしてしまうのです。
数値は60~119mg/dlが基準で、これより多かった場合は病院で相談するべきです。
善玉と悪玉の比率
LDL-C÷HDL-Cの数字が2を超えると動脈硬化や血栓症などのリスクが高まるとされ、総コレステロール値よりもこちらの比率のほうが大事だとする意見もあります。
できるだけ悪玉を減らし、善玉を増やすことが大切ですね。
悪玉コレステロールが増えることのリスク
悪玉コレステロールが増えると血管の壁に余分なコレステロールやそのゴミを張り付けていってしまいます。そのごみ(アテローム)が積もっていくと血管が狭くなり、詰まりを起こしてしまい、これを動脈硬化や狭窄症と言います。
またゴミが何かの拍子に血管壁からはがれ、大きい血管に流れ込むとそれは脳や心臓に到達することがあり、これも詰まりを起こしてしまいます。心筋梗塞や脳梗塞はこういった「血栓」が原因で引き起こされるのです。
悪玉コレステロールの数値はどうやって下げるの?
悪玉コレステロールの数は中性脂肪の数に比例するとも言われており、中性脂肪を燃焼させることは悪玉コレステロールの数を減らす上でも重要なことなのです。
こちらの記事もご参考ください→中性脂肪を燃焼させる!
また食べ物にもコレステロールが含まれていて、特に卵黄やレバーなどに多く含まれています。しかし卵黄やレバーなどはアミノ酸やタンパク質が豊富な栄養素なので全く取らないというのは難しいでしょう。
その場合、ビタミンやアミノ酸が豊富に含まれているサプリや酵素ドリンクで栄養を補助することも重要だと思います。
まとめ
・善玉コレステロールは余分なものを回収してくれる
・悪玉コレステロールは血管壁にゴミを残していく
・中性脂肪対策は悪玉コレステロール対策にもなる